建設業界に必要な資格の取得難易度がわかる
建設業界でのステップアップを目指す方のために「あれば絶対役立つ資格」をご紹介します。
複数の資格を保持することで部分的な関与ではなく全体的な管理の仕事に携わることも可能となるので、興味があれば資格取得を目指してみてください。
以下、領域別の代表的な資格をご紹介します。
代表的な資格
電気工事士
電力会社などの電気事業用の電気設備を除き、ほとんどの電気設備の工事を行うことができます。
担当する仕事の制限がなくなるため、建設業界だけではなく裾野を広く能力を活かすことが可能になります。
電気主任技術者
発電所や変電所、それに工場、ビルなどの受電設備や配線など、電気設備の保安監督に携わることができます。
電気設備を設けている事業主は、工事・保守や運用などの保安の監督者として、電気主任技術者を選任しなければならないことが法令で義務づけられているため、社会的評価が高い資格とされ、電験(でんけん)と略称されることもあります。
代表的な資格
電気工事施工管理技士
電気工事の施工を行う際の工事計画や施工図の作成などに従事する専門家で、国土交通省が定める国家資格です。
電気工事を行う場合は、施工日程や工事の計画や施工図の作成、工事の工程・品質・安全の管理が必要になり、こうしたあらゆる工程を管理するのが「電気工事施工管理技士」の仕事です。
建設施工管理技士
建設学全般を広く扱う資格ですが、近年では設計分野にも重点を置く資格体系となっています。
また建設施工において高い精度を要求されつつも、施工計画・安全管理・品質管理・工程管理といった事項を達成しつつ、予定工期内に建設を完成させる高度な技術的スキルが求められる資格です。
■取得難易度
1級建設施工管理技士:筆記と実地試験があり、合格率は40%前後
2級建設施工管理技士:筆記と実地試験があり、合格率は35%前後とやや難易度は高め。
■転職優位度
専門的かつ高度な技術と経験が要求されるこの資格は、企業からも引く手あまたで、取得メリット・転職優位度ともに非常に高い資格といえます。
※資格受験の概要等:一般財団法人建設業振興基金   http://www.fcip-shiken.jp
土木施工管理技士(
河川、道路、橋梁などの土木工事において、技術者として施工計画を作成し、現場における工程管理、安全管理など工事施工に必要な技術上の管理などに携わる必要不可欠な技術者が「土木施工管理技士」です
■取得難易度
学科と実務試験があり、合格率は30%前後
実務経験が受験資格にあたるため門戸は狭い
■転職優位度
建設に関わるあらゆる工程に携わる現場の責任者として、とても重要な役割を果たすため。有資格者は重宝されると共に転職にも有利になります。
※資格受験の概要等:全国研修センター   http://www.jctc.jp
建設機械施工技士
建設機械施工技士とは、 建設現場で建設機械施工に関する運転操作や、監理技術者や主任技術者として現場の施工管理を行う責任者を認定する国家資格です。
■取得難易度
1級学科:学科と実務試験があり、合格率は30%前後
2級学科:学科と実務試験があり、合格率は50%前後
■転職優位度
特定建設業や一般建設業の許可基準である営業所の専任の技術者になる事も可能で、転職だけでなく将来のステップアップのために有用な資格です。
※資格受験の概要等:全国研修センター   http://www.jctc.jp
管工事施工管理技士
管工事施工管理技士とは建設業のうち冷暖房設備工事、空調設備・給排水設備・ガス配管工事などの設備工事全般に関わる管工事で、施工図の作成、工程・品質管理、安全管理など施工に必要な技術を指導・管理するのに必要な資格です。
■取得難易度
1級学科:学科と実務試験があり、合格率は40%前後
2級学科:学科と実務試験があり、合格率は30%前後
■転職優位度
2級管工事施工管理技士は、一般建設業の管工事許可を受けるときの技術者要件となっていることから、建設業での評価は高く独立開業も可能である。
※資格受験の概要等:全国研修センター   http://www.jctc.jp
代表的な資格
マンション管理士
「マンション管理士」の資格を持てば、管理組合の運営、建物構造上の技術的問題等、マンションの管理に関して、管理者またマンションの所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うコンサルタント的な役割を担う事が出来ます。
■取得難易度
平均7~8%台で推移し難易度は高めですが、近年は9%台になっており、率は若干増加傾向です。
■転職優位度
平成13年に施行・制定されたばかりの資格ですが、この10年弱で、すでに高い評価を受けている資格で今後さらに、その必要性が増してくると考えられています。
※資格受験の概要等:公益財団法人マンション管理センター http://www.exam.or.jp
不動産鑑定士
不動産鑑定士とは不動産の価格及び適正な利用についての専門家であり、「不動産の鑑定評価に関する法律」に基づき不動産の鑑定評価を行うことができる唯一の国家資格です。
■取得難易度
短答式:29% 論文式:12%ほど。
■転職優位度
不動産鑑定士の資格のメリットとしては、公的な仕事も多いので高収入であると言う事です。その他にも、転職や就職の際はとても有利な資格になります。
※資格受験の概要等:公益社団法人 日本不動産鑑定士協会連合会
http://www.fudousan-kanteishi.or.jp
コンクリート診断士
硬化コンクリートの性質や診断手法また補修・補強に関する知識などを認定する資格。
■取得難易度
近年合格率は、13%ほど。
■転職優位度
維持管理時代の資格として大きく期待されていて、コンクリート建造物の調査や診断を行っている会社への就職が有利になるというメリットがあります。
※資格受験の概要等:公益社団法人 日本コンクリート工学会 http://www.jci-net.or.jp
土地家屋調査士
土地家屋調査士とは、土地の境界に最も詳しいスペシャリストです。土地や建物がどこにどれくらいあるのかということを登記簿上に明らかにする仕事ができる資格です。土地・建物の所有者に代わって、表示に関する登記の申請手続きや調査・測量をしたりできます。
■取得難易度
近年合格率は10%程度。
■転職優位度
建設設備士のメリットは、最高ランクの難易度を誇る資格です。簡単には合格できないので、まず希少性があるため転職はもちろんの事、その他にもいろいろなメリットがあります。
※資格受験の概要等:公益財団法人建設技術教育普及センター http://www.retio.or.jp
宅地建物取引主任者
通称「宅建」。不動産関連の仕事に直結するエキスパートで、不動産売買や賃貸の仲介に不可欠な国家資格です。
資格取得によって、物件の取引条件や手付け金、登記、不動産に関する条件など重要事項の説明や、重要事項説明書の作成・交付・押印、契約後のトラブル防止となる書面の記入・押印など、不動産関連の職種での重要な手続きに携わることができます。
■取得難易度
合格率は今15%〜17%台を推移
■転職優位度
不動産業を営む会社や事業所などには「宅地建物取引主任者」を置かなければいけないという義務があるので、不動産業界の転職にとても有利な資格と言えるでしょう。
※資格受験の要等:一般財団法人不動産適正取引推進機構 http://www.retio.or.jp
建設設備士
建設設備士とは、空調・換気、給排水、電気などの、建設設備全般に関する知識及び技能を有し、建設士に対して、建設設備の設計・工事監理に関するアドバイスを行う設備の専門家。
■取得難易度
近年合格率は、一次試験:23.6% 二次試験:52.5%ほど。
■転職優位度
建設設備士のメリットは、最高ランクの難易度を誇る資格です。簡単には合格できないので、まず希少性があるため転職はもちろんの事、その他にもいろいろなメリットがあります。
※資格受験の要等:一般財団法人不動産適正取引推進機構 http://www.retio.or.jp
代表的な資格
消防設備士
劇場・デパート・ホテルなどの建物は、その用途、規模、収容人員に応じて屋内消火栓設備やスプリンクラー設備また自動火災報知設備などの消防用設備等または特殊消防用設備等の設置が法律により義務づけられています。 そして、それらの工事、整備等を行うには、消防設備士の資格が必要なため、重要な資格の一つとして重宝されています。
■取得難易度
資格は大きく2種類《甲種》と《乙種》に分類され、甲種30%、乙種40%と比較的難易度は高めです。
■転職優位度
平成13年に施行・制定されたばかりの資格ですが、この10年弱で、すでに高い評価を受けている資格で今後さらに、その必要性が増してくると考えられています。
※資格受験の概要等:一般財団法人 消防試験研究センター http://www.shoubo-shiken.or.jp
消防設備士
消防設備点検資格者とは、スプリンクラーや消火栓・消火器・誘導灯などが正しく設置され、正しく維持管理されているかどうかを点検するために必要な知識がある技術者です。
■取得難易度
受講資格を満たしている事が条件で、講習と修了考査のみで資格取得する事が可能です。
■転職優位度
有資格者は、消防設備の点検を業者に頼む事無く自分で点検をすることができるので、資格を持っている事は大きなアピールとなります。
※資格受験の概要等:一般財団法人 日本消防設備安全センター http://www.fesc.or.jp
代表的な資格
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターとは、住宅の居住性や機能性、顧客の好みやライフスタイルなどを考え、時代の流れや生活レベルに合わせたインテリア商品の選択・配置・構成などの住空間のトータルコーディネートの能力を認定する資格です。
■取得難易度
近年合格率は、一次試験:31%、論文試験:61%ほど。
■転職優位度
インテリア関連の企業では資格の有無を採用の基準としているところも多く、資格所有者には“資格手当て”といって固定給の他に給与が上乗せされる場合もあります。
※資格受験の概要等:公益社団法人インテリア産業協会 http://www.interior.or.jp
インテリアデザイナー
住宅、オフィスから飛行機、自動車まで、あらゆる室内空間と、家具、カーテン、照明などのインテリ用品をデザインする。インテリアデザイナーは建設家の仕事の一部が専門化されたもの。
■取得難易度
合格率は概ね20%前後
■転職優位度
インテリアに高いデザイン性を求める人が増えているため、インテリアデザイナーに対しての需要も高まっていくものと思われます。
代表的な資格
一級建設士
建設士とは、一級・二級建設士及び木造建設士の資格を有して建設物の設計、工事監理等を行う技術者のことをいいます。
取り扱うことのできる建設物の規模により級が異なり、超高層ビルから一戸建てまで、あらゆる建設物に対し十分な機能と耐久性を持つように設計・工事監理を行います。
■取得難易度
近年合格率は、1級:12%、 2級:19%、 木造:28% ほど。
■転職優位度
企業にとっても設計に携わる専門家としての評価はもちろん、会社の格付けに関わる経営事項審査のうえでも大きな評点を受けられるため、非常に優遇される資格といえます。
※資格受験の概要等:公益財団法人建設技術教育普及センター http://www.jaeic.or.jp